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Drift Boat Fishing Tour

幻の魚、イトウに出会う別寒辺牛湿原

 

期間限定:4月、5月、6月、11月

 

場所:別寒辺牛川湿原域

フィッシングメソッド:ルアー、フライ

ターゲット:イトウ

ツアー時間:実釣、約6時間(軽食つき)

 

かなりの確率でイトウに出会えます。外道は50cmオーバーのアメマス。

まわりは湿原、ドリフトボートでなければアクセス不可能なスペシャルエリアへご案内します。

 

一日、ドリフトボート2艇(4名さま)限定。

天候などの自然条件により、
ご希望に添えない場合もございます。

 

ツアー料金:¥50,000(2名様の場合)


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イトウの棲む川、別寒辺牛川

85cm

 

イトウとの出会い


今から6年前、1999年、ひょんなことからここ北海道の北の大地に降り立つこととなった。それまでは地球の南はずれの小島、ニュージーランドの南緯45度の小さな町にいたのだから赤道を挟んでまったく反対の北側に来たことになる。理由は簡単、ネイティブもしくはワイルドなトラウトが釣れるのはここ北海道以外にはほとんど見当たらなかったからである。実際に、私のゲスト(フィッシングツアーのお客様)の何人かに伺っても「北海道、しかも道東しかないでしょう」との返事がほとんど。意を決して、この北の大地にやってきたのだ。
 

 

私が北海道で最も興味を持ったトラウトは、アメマス、オショロコマそしてイトウである。レインボウやブラウンはニュージーランドですばらしい出会いを経験してきたが、これら北の鱒達との出会いはまだ経験していなかった。とりわけイトウは私にとっては未知の鱒族、その期待は大きく膨らむ。と同時に、猛勉強をしなくてはならなかった。さまざまな文献を読みあさり、地元の方からもいろいろなお話を伺った。「10年前にはメーターオーバーがいたぞ」といったお話が多い。その中で、一人の紳士が「今でもイトウは釣れますよ。良かったら一緒に行きますか?」といってくれた。この一言がきっかけとなり、私の別寒辺牛川通いが始まり、2000年、はたして初のイトウと出会うこととなる。

初めてのイトウは60cm足らず、イトウとしてはまだまだ小さい。それでもそのファイトは今までに味わったことのないものであった。根に潜ろうとしたかと思うと、右へ左へと鋭角に走る。ブラウンの狡猾さとレインボウの敏捷さを併せたようなすばらしいファイトであった。十数分後、ランディングネットに納まった彼を見た時の感動はひとしおであった。「これがイトウか…」と思わずつぶやいたのを今でもはっきりと覚えている。忘れることのできない春の一日である。

 

黒く輝く水の流れ
 

別寒辺牛川(ベカンベウシガワ)は湿原を流れる川。その水の色は泥炭層を通ってくるため黒い色をしている。ちょうど濃い紅茶のような色だ。天候やその他の理由により濁ることもしばしば、そうなるとミルクコーヒーのようになってしまう。まわりを葦原に囲まれたこの川にはこの葦原からも無数の伏流水が泥炭層を通り流れ込む。その下流部には太平洋に面した厚岸湖があり潮の満ち引きの影響を強く受け、強い上げ潮のときには流れが逆流してしまう。満潮の一時に流れが止まることもある、そうなるとそこはまるで湖のようになり、漆黒の水がきらきらと輝きだす。また、湿原に棲むトゲウオなどの小魚や海から遡上してくる氷魚(チカ)なども多く、イトウにとって餌に不自由することはない。

この湿原という自然界のシステムはすばらしい機能を持っており、イトウに限らず多くの動植物の生態系はこの湿原という環境に依存しているといっても過言ではない。 そして、私たち釣り人もまた。

 

運命の出会い


私が最初のイトウに出会ってから5年、私も私のゲストたちもここ別寒辺牛川で多くのイトウ達に出会う機会を得てきた。だが、私にはひとつのこだわりというか超えなくてはならないボーダーラインがあった。それはサイズである。魚は大小ではない、ということはわかっているのだが…。ネイティブもしくはワイルドトラウトの80cmオーバーに出会うこと。これがひとつの目標となっている。

今まで、レインボウはテカポリバーとマナバーンの83cm、ブラウンはプールバーンの80cm、アメマスは屈斜路湖と釧路川の83cmが私のトロフィーだが、イトウの80cmオーバーとはまだ出会ったことがなかった。

その日はこんな会話から始まった、「もうそろそろ別寒辺牛も良いんじゃない。久しぶりに行ってみようか。」
2年前から秋の別寒辺牛川が気になり、何度となく調査に入ってはいたものの今年は忙しくてまだ入っていなかった。仲間のガイドからは「ぜんぜんだめですよ。魚の気配すらないから。」と言われていたのだがどうしても気になる。春にあれだけ状態が良いのだから、秋に良くないはずがない。氷が張る前に一度だけでいいから行っておきたい。そんな衝動に駆られ、ドリフトボートを準備して別寒辺牛川へ。潮回りは大潮だが日中はあまり大きく潮は動かない。

途中、釣り人の姿はまったくない。かろうじてカヌーポートに1台、釣り人の車が止まっているだけ。30分ほどドリフトボートで下るがまったく反応なし。その30分後、スタッフのマサのロッドが大きく弧を描く、「ヒット!ヒット!でかいですよこれは。イトウじゃないですか。」魚は下へ潜ったかと思うと突然右へ走り出す。「間違いない、イトウだ。」15分後ネットに収まったのは紛れもなくイトウ、74cmだ。まだあどけなさが残る顔だが体高は高く、太い。すばらしいコンディションだ。その15分後、またもやマサのロッドが弧を描く。今度は76cmのイトウ。その15分後、またまたマサのロッドが…。80cmのイトウ。顔つきも精悍、頭も丸い砲弾型。まさしく成魚、しかもすばらしいコンディションのイトウだ。

「いったいどうなっているんだ。こっちにはまったく反応なしだぞ。何のルアーを使っているんだ。」

「IBミノーです。緑金のオレンジベリーですよ。こいつを沈めてゆっくり引いてくると…。ほら来た!ヒット!」今度も80cmのイトウ。しかも95mmのミノーを丸のみである。「このグリーンバックのIBミノーにしか反応しないみたいですよ。」とマサ。わかってはいるのだがグリーンバックは彼の持っている一本だけ。しかも、スカジットデザインズのテツ皆川氏からいただいたのを分けてやった一本ではないか。ミノーボックスに目をやるとIBミノーの95mmはネイビーバックしかない。試しにグリーンバックのIBミノー75mmをキャストするがまったく反応なし。その横でマサは80cmのイトウをもう一本上げているではないか。結局、彼はイトウ5匹、アメマス2匹をグリーンバックのIBミノーのみで釣り上げてしまった。

これはもうお手上げか。とまわりを見渡すとだいぶ太陽が傾き、影も長くなってきている。

こうなればこいつで、と取り出したのは金オレンジのチェックベイト。光も弱くなってきているので何とかなるだろうと、ウィード際へキャスト、1回2回とゆっくりリーリング、ポーズをとってアクションを加えたとたん、「ガッン!」硬いバイトがラインを通して伝わってきた。「ヒット!イトウだ、でかいぞ!」「今、くわえるところが見えましたよ。でかいですよ。」とマサ。根に潜ろうとするのを何とか かわすと今度は左右に走り出した。ボートの周りを何回か回った後にやっとネットに収まったのは85cmのイトウ。とにかく太かった。すばらしいコンディションだ。正式には計ってはいないが、経験から言って20lb.は超えていたと思われる。

最後に一度だけ微笑んでくれた幸運の女神に感謝しよう。

 

イトウをめぐる環境
 

イトウは絶滅危惧種に指定されていないが希少種として指定されている。近年、イトウをめぐる環境は厳しいものとなってきている。別寒辺牛川においてもまた同じである。上流の砂防ダム建設問題は記憶に新しい所であるが、これは地元の方の努力によって建設計画が中断となっている。このほかにも、農業廃水(糞尿の垂れ流し)や鮭定置網によるイトウの混穫(定置網に入ったイトウを持っていってしまう)、挙句の果てには刺し網による密漁などということも平気で行われているのが実情である。

このすばらしいフィールドを後世に残していくことも、私たちフィッシングガイドの大切な使命であると考えている。今後、どのような活動ができるのか考え、実行していきたいと思っている。

2005年12月 Teddy

 

 

 

来年は80cmオーバーのドリーバーデン(オショロコマ)とやっぱりメーターオーバーのイトウかな?

 

写真は2005年に出会ったイトウ達

(すべてリリース)

 

 

 

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